曲目 |
解説 |
What a difference a day made
(縁は異なもの) |
Words:Stanley Adams(Original W:Maria Grever) / Music:Maria Grever
・1934年 メキシコの作曲家、マリア・グレベールが作詞・作曲した
カンシオン(スペイン語で歌の意)で、
スタンリー・アダムスが英詞を書いてポピュラー・ソングとなった。
59年にダイナ・ワシントンが歌い、ミリオン・セラーとなる。
・「あぁ神様、たった1日で目の前には虹の橋、晴れ渡る空
」と
主人公の心のときめきをそのまま音にしたイントロから、
ラストまで高揚し続ける。
隙間を生かしたPf&Percのバッキングに、
リズムユニゾン&ハーモニーのVo。
ハッピーなSambaアレンジを是非。 |
Fly me to the moon |
Words / Music:Bart Howard
・1954年「In other words」のタイトルで書かれた3拍子の歌
(ワルツ調のバラード曲)。62年、ピアニストのジョー・ハーネルが
Bossa Novaに編曲して改題、
そして彼のレコードがヒットし、更に人気を得た。
87年の映画「ウォール街」(主演・マイケル・ダグラス)使用曲。
・Voiceアレンジとしては珍しく、
心地よいBossa Novaのリズムをそのままに、
そして更に珍しく各々のソロ、スキャットを聞かせる。
アドリブ内のSwingがポイントとなり、
シンプルなアレンジとなっている。 |
New York Alley
(Voice Vol.1収録) |
細畠洋一 作曲
・冬のニューヨーク、ビルの谷間に吹く風。
そんな風景をモチーフにして作られた曲。
メロディは細畠氏の好きだったマイルス・デイヴィスの
枯れたトランペットのミュートした音をイメージ。
・CDにはエレキギターのメロディで収録されている
スローなオリジナル・ジャズ。
pfでたどたどしくも綺麗なメロディを一音一音弾いてゆく。 |
Corcovado
(Quiet night)
(Voice Vol.3収録) |
Words / Music:Antonio Carlos Jobim
・舞台はリオのランドマーク、コルコヴァードの丘の
キリスト像が見下ろす静かな夜。
部屋の片隅に置かれた一本のギターから
愛する二人を幸せにする歌が生まれる、といった内容のラヴ・ソング。
ブラジル100周年の1931年に、このキリスト像が出来た。
・Pf が大きく弾くイントロの中、歌が語るように絡み始める。
静かな夜に映し出される山々、海、その美しさ、
そして愛しい人よ…と、とつとつと歌う歌声に
穏やかな時間が流れます。 |
Escravo da alegria |
Words:不明 / Music:Toquinho
・ギタリスト・歌手・作曲家であるトッキーニョの作品で
80年にマリア・クレウザの歌でヒットする。
“喜びの奴隷”と訳されるこの曲は
「孤独な闇夜をさまよっていた私に、突然の出来事が起こる。
ついに出会ったものは、夏真っ盛りのカルナヴァル
」と歌われ
情感溢れるメロディーが、心にしみわたる。
・Bossa NovaがSambaを土台として創られたことが伺える一曲。
オリジナルのコードやメロディーラインを残しつつ、
サビではVoiceならではの符割で聞かせる。
Percの音色が、とてもアクセントになっているアレンジ。 |
Manha de novo |
細畠洋一・柿沼寿枝 作詞 / 細畠洋一 作曲
・「新しい明日」のタイトル通り、昨日を振り返らずに明日へ、
そして夢へと向かって突き進む人生へのエールが
書かれている希望のサンバ。
・何かが始まりそうな、そんな予感がするイントロから、
徐々にラストへ向けて高揚していく。
“人々よ健康であれ!しっかり強く生きろ!
カーニバルでは歌い踊れ!”とポルトガル語の掛け声を歌に入れ、
ブラジルへの郷愁(saudage)も折り込まれている。
オリジナルでは、数少ない日本詞の一曲。 |
曲目 |
解説 |
When you wish upon a star
(星に願いを) |
Words:Ned Washington / Music:Leigh Harline
・1940年、ウォルト・ディズニーのアニメ「ピノキオ」の主題歌。
同年、アカデミー主題歌賞受賞。
ゼペットが『あやつり人形のピノキオに魂を与えて下さい。』と
星に願いをかけると、こおろぎのジミニー・クリケットが
『星に願いをかければ、誰だって心の願いが叶う。』と歌う。
・Verse(ヴァース)と言われる序奏では、声の掛け合いとハーモニーを
アカペラで聴かせ、アカペラのままメロディーへ。
Voiceでは珍しくSwing感を出したアレンジだが
2声のVoは、全てがリズムユニゾンで進んでいく。
ラストは序奏のモチーフを生かしたハーモニーが特徴。
Voiceならではのアレンジをお聴き逃しなく!! |
In a Sentimental mood |
Words:Irving Mills & Manny Kurtz / Music:Duke Ellington
・1935年、エリントンの数々の美しいバラード曲の中でも、
彼の才が発揮されている一曲。
独自なブルージー・ムードを持つバラードの名歌。
・Perc の 6/8拍子のパターンから始まるイントロは、とても印象的。
オリジナルのブルージーさからはかけ離れた
リズムを強調したSambaの醍醐味をどうぞ!!
この曲は“Voice”として最後に取り組んだ曲です。 |
発寒川(はっさむがわ) |
細畠洋一 作詞 /作曲
・2000年、細畠氏が亡くなる3日前の9月14日に作られた遺作。
札幌
・琴似出身の細畠氏が、子供の頃によく遊んだ
地元の“発寒川”に、母への想いも込めて作られた。
奄美の島唄 「おぼくり〜ええうみ」(朝崎郁恵さん)から
刺激を受けていた為、最後の気力を振り絞り、
入院先のベッドの上で、声を出す事も起き上がる事も
ままならない状態の中で、残してくれた思い出深い作品。
・残してくれた詞とメロディーに、故郷への想い、母への想いを
私達なりに重ね合わせてアレンジ。
Jazzをはじめ、多くのジャンルを手掛けてきた細畠氏が
最後に残したのが、日本語の曲というのがせつない。
「Pfはクラシックな感じに、Voはファルセットで優しく」
これが、“発寒川”そしてこの世に残した最後の曲への言葉です。 |
Blue in SEOUL |
細畠洋一 作曲
・ソウルの夜明けの町並み、
ビルのブルーの照明にインスピレーションされて書かれた曲。
・本来、ピアノトリオでのJazz Waltzとして作られた曲ですが、メロディーから
セピアカラーが出せたらと思い、
ピアニカとPfの2種類の鍵盤でアレンジした
CD未収録のオリジナルインスト曲です。 |
Song for Mr.Dino
(Voice Vol.2収録) |
細畠洋一 作詞 /作曲
・1990年頃亡くなった、細畠氏の友人である
ジャマイカ系アメリカ人の黒人Sax奏者“Mr.Dino”を想い書かれた作品。
当初タイトルは、歌詞にも出てくる「Bad Water」(お酒)。
惜しくも細畠氏も同じ病気で亡くなっている。
・オリジナルはミディアム・スローのソウル・バラード。
今回は、しっとりとしたメロディーにBossa Novaのリズムが
せつなさを感じさせるアレンジとなっている。
細畠氏オリジナル作品中、初めて耳にし、歌った曲です。 |
Garota de Ipanema |
Words:Vinicius De Moraes / Music:Antonio Carlos Jobim
・「ゲッツ/ジルベルト」(1963年)を通じて世界に広まった
20世紀のポピュラー・ミュージックを代表するスタンダード。
ジルベルトの可憐な歌声も手伝って大ヒットし、グラミー賞受賞。
この旋律を思い浮かべたのは、イパネマ海岸の裏通りにある、とあるバー。
そのバーは、作品誕生にちなんで、
“ガロータ・ジ・イパネマ”と命名されている。
・Bossa Novaの中でも、聴いた事のない人がいない程の
スタンダード中のスタンダード。可愛らしいイントロから始まり、
オリジナルではメジャーコードの上にメロディが乗っていきますが、
美しい娘に想いを告げられずにいる切ない心を
あえてマイナーコードにして、その上にゆったりとした音符を乗せ
サビのハーモニーもプラスされて、
ミステリアスな「イパネマの娘」に仕上げました。 |
Agua de beber |
Words:Vinicius De Moraes / Music:Antonio Carlos Jobim
・1961年、ジョビン&モラエスがブラジリアを訪れた際に
飲んだ泉の湧き水の印象をもとに共作。
アストラット・ジルベルトやセルジオ・メンデス&ブラジル’66でヒット。
水の大切さを愛の尊さに例えた内容の曲。
・シェーカーに続き、Pf、スキャットが重なり、
1コーラス目はシェーカーと声だけで聴かせる。
後半では声と楽器とが、ユニゾンになり、リズムを強調。
ラストのアカペラまで、他にないBossa Nova + Swing の
Voice「Agua de beber」を。 |
Nao deixa o samba morrer |
Words・Music・年代不明
・ポルトガル語で「愛のサンバよ永遠に」「サンバを死なせないで」の意。
・インパクトのあるイントロから始まるこの曲は
メロディアスなメロディーラインを生かしたSambaの曲です。
一回聴いたら、座っているのが勿体ないと思うはず!! |